最強を求む雀士たち「下石戟プロ」(2025年6月1日第171号掲載)

最強を求む雀士たち「下石戟プロ」(2025年6月1日第171号掲載)

——現在2チームからオーディションに選出されている下石プロに、麻雀を始めたきっかけやプロ入りの経緯、今後の活動の展望などをお聞かせいただければと思います。
 まずは、麻雀との出会いから教えていただけますでしょうか。

初めて麻雀を知ったのは大学1年の夏ですね。授業で水質調査とかするものがあって、琵琶湖の上に船で一泊して24時間やるんですけど、1時間ごとに調査をするので寝れないんですよ。その時間潰しで先輩方が麻雀をしているのを見て、麻雀の存在を知りました。
覚えたのは同時期に先輩と同級生と男3人でルームシェアをしていて、僕以外の2人が麻雀を知っていて教えてもらいました。

——ではそこからプロを目指すことになったきっかけは何だったのでしょうか。

滋賀にいた時にフリー麻雀に行くことになったんです。自分のコミュニティでは1位で相手がいなくなって、次の新しいコミュニティにという感じで。その時に通っていたお店のオーナーさんが麻雀プロで、定期的にリーグ戦とか戦っているのを見て、自分もそういう場に行きたいなと思ったのがきっかけですね。

——プロになる際に協会を選んだ理由は何があったのでしょうか。

僕MJプレイヤーだったんですけど、そこで協会の方がよく出ていたのと、当時関西に住んでいたので、協会なら関西でリーグ戦に出られたのが理由でしたね。

——実際にプロになってみて何か変わったことや大変だったことなどはありますでしょうか。

知り合いが増えました。学生の時にプロになってそのまま麻雀の道に進んだので、就職活動もしていないですしあとは卒業するだけという感じだったので、特に大変だったことはなかったかなと思います。

——そんな下石プロの雀風や強みはどういったタイプでしょうか。

人からは読みを使って踏み込んでいくタイプと言われるので、そうなるのかなとは思います。僕としては普通に通りそうな牌を切っているだけなんですけど、まぁ諦めないようにはしていますね。

——では今麻雀に対して取り組んでいることを伺えますでしょうか。

教室もそうなんですけど、人に麻雀を教える機会を増やしています。去年まではたくさん私設リーグとか呼んでいただいたり、勉強会に出たりもしてたんですけど、何か変化をつけたいなというところがあって、今年は私設リーグ0で教える機会を増やしていますね。

——麻雀以外の部分で、趣味などのお話も伺えますでしょうか。

登山ですかね。寒くない時期に月1くらいで行ってます。あとはYouTubeをよく見てますね。麻雀も見ますし、格闘技とかプロ野球とか結構スポーツも見ますね。

——対局に臨む際に何か勝負飯やゲン担ぎ、ルーティーンのようなものはありますでしょうか。

そういうのは一切ないです。でも、身に着けるものとかは応援してくれている方にいただいたものをよく使わせてもらっています。

——ではこれまでの対局で何か印象に残っている出来事は何かありますでしょうか。

雀王決定戦に7年前に1度だけ出ていて、その最終日が一番印象に残ってますね。始まった時に200ポイントぐらいリードしてて、5半荘勝負ですけどほぼ優勝って言われてるところで金太賢さんに逆転されて、それが本当に悔しくて。

——当時を振り返ってみて、何か変化などはありましたでしょうか。

そうですね。当時はそこまで自信がなかったんですよ、自分が雀王になっていいのかなみたいなみたいな感情もあって。あとはすごい包囲網でプレッシャーも感じてましたし、そういうので若干選択だったり自分の力を出しきれてなかったとは思いますね。
あともう1つ印象に残っているのがRMUクラウンを優勝した時で、今のスタイルで自信持って打てたなと。自分の麻雀に自信がついたからか周りからの評価が一定数得られた安心感なのかわかんないですけど、落ち着いて打てていましたね。

——ファンの印象に残るものに放送対局であがった地和があると思うのですが、当時の心境だったり現場の様子を伺えますでしょうか。

元々ツモれるなんて思ってなくて。単騎でテンパイはしてるんですけど、ドラ表示牌で山にはMAX2枚。なので親が打牌して自分がツモりに行く時は、このままW立直をするのか、何を引いたらどういう待ちにするのかとか考えてました。そしたらがいて8000・16000って申告して、アガりを確認したらその承認で「はい」って言うか手牌を倒すっていう決めがあるんですけど、誰もしないんですよね。そういうときって点数申告が間違っていることが多いんですよ。だから周りからアガりの承認がされないんで「え?300・500か?」と思って、でも地和ありますよね?ってなって、立会人呼ぼうかと思ったぐらいに点棒が支払われて。皆なんか笑ったりキョロキョロしたりとかしてたんで、それでちょっと堪えきれなくなって笑っちゃったというか、点数申告あってたんだという安堵もあって。
こういう一連の流れがあったんで、僕はなんか嬉しさよりは、え?あってるよね?みたいな感じでした。
第23期雀王戦A1リーグ放送対局で地和を和了

——今後のプロとしての目標や展望、Mリーグについて伺えますでしょうか。

ひとまず雀王を目指してます。あと、麻雀が強いと思うプロは誰?と言われた時に5位以内とか3位以内に必ず挙がるような選手になりたいと思ってます。それと麻雀界をクリーンなイメージにしたいですね。
Mリーグについてはまずはオーディションに勝たないと始まらなくて、内容の良い麻雀をというのはあるんですけど、Mトーナメントに出させていただいた時は協会の代表って認識で、良い緊張感を持って対局に臨めましたけど、今回は個人を評価して呼んでいただいたというのもあり、背負うものはないですし思ったより落ち着いて臨めそうです。

——では最後にファンの皆様へ何か一言メッセージをお願いします!

普段から伝えたりしてるんですけど、皆さんが思っている以上に皆さんの応援本当に力になってます。たくさん麻雀している姿を見せれるよう頑張るので、ムリせず引き続き応援してほしいです!

——下石プロ、ありがとうございました!

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第6回 序盤の字牌の切り出しについて|エースの斬り口 目指せ頂点へ

(このコラムは2015年11月号に連載されたものです) 一昔前は、序盤から役牌を切って他家に鳴かせるのは罪といった考え方が主流でした。僕がプロを目指して勉強していた15年前くらいも、そんな考え方の打ち手が周りの多数を占めていました。 当時、最高位戦Aリーグによく観戦に行っていましたが、やはり役牌を簡単に打ち出さない選手が多かったですね。 では今はどうでしょうか? 今は、中堅から若手にかけて序盤から字牌を打ち出す選手が多数を占めています。 考え方としては、自分にさほど必要のない役牌は相手が重なる前に先に切るという考え方です。字牌の持ち方や切り方にも個性があって、トップクラスの選手でも少しずつ違いがあります。 僕が2008年から参加し、最高位戦Aリーグの坂本大志選手が主催する私設リーグ『ばかんすリーグ』の牌譜からいくつか紹介してみます。 村上淳プロへの考察 大した手ではありませんが第1打に、2巡目ツモで打としています。はほぼ必要はありませんが積極的に役牌を切っていますね。 村上プロは、持っている字牌が手牌に必要ない時は徹底して役牌から切り出します。逆に、自分が染め手や

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第6回「ラス目での立ち回り方」|最強の思考 ネット麻雀攻略法

(このコラムは2015年11月号に連載されたものです) 逆転の糸口を こんにちは、ASAPINです。 ここのところ、日本プロ麻雀連盟さん主催のインターネット麻雀選手権で2位になったり、声優であり最強戦のMCなども務める小山剛志さんの誕生日麻雀大会・通称「小山杯」 で優勝したり、天鳳名人戦もそこそこの位置につけていたりと、私個人の麻雀の調子はなかなかです。 麻雀は過程が大事だと思いますが、結果が悪いとこういった戦術論も自信を持って書けなくなったりするので、記事を読んでくださる方へしっかりとした戦術をお伝えできるように結果も出し続けていきたいですね! さて、今回のテーマは「ラス目での立ち回り」です。 麻雀はどれだけ丁寧に打っても時にはラスになるもの。 不幸なラス目になった時にも、ヤケにならずに冷静に逆転の糸口を見つけられるのが強い打ち手です。 天鳳ルールにおいて、ラスに立たされた者はどう打ち回すべきでしょうか。 色々な戦略が考えられますが、私が特に大切だと考えているのは、リーチや高く見える仕掛けを多用し、プレッシャーをかけていくことです。 これは平場での親の打ち回しに似ています

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渋川難波プロ、最高位戦日本プロ麻雀協会への移籍を発表

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現在Mリーグ・KADOKAWAサクラナイツにも所属の渋川難波プロが、1月14日付けで日本プロ麻雀協会から最高位戦日本プロ麻雀協会へ移籍することを両団体ならびに本人が発表した。 渋川プロは第11期雀竜位、第15回日本オープン優勝、第20期雀王などのタイトルを所持し、2021年に獲得した雀王のタイトルで協会グランドスラム(プロ協会メインタイトルの全制覇)を達成。2022-23シーズンよりMリーグ「KADOKAWAサクラナイツ」より指名されMリーガーになると、Mトーナメント2023でも優勝を果たす。 渋川プロは最高位戦移籍後、リーグ戦はA2リーグへの編入が発表されている。最高位獲得の日も遠くない。 なおこのあとお昼の12時30分より本人のYoutubeチャンネルにて今回の移籍についてのライブ配信がある模様となっている。

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【Mリーグ1/13】初年度の栄冠再び――ドリブンズデイリーダブル!

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By 麻雀界編集部