最強を求む雀士たち「綱川隆晃プロ」

最強を求む雀士たち「綱川隆晃プロ」

​――今回は麻雀プロとして初めて魂天になられた綱川プロに麻雀を始めてからこれまでの経緯について、そして、今活動されているYouTubeについてもお話聞かせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
まずは、麻雀を始められたきっかけについてお伺いしてもよろしいでしょうか

麻雀は小学生の頃に父親がテレビゲームでやっていたのを見て存在を知りました。その後、中学校のクラスメイトと一緒に家にあった麻雀牌を使って、実際にルールを覚えながら遊ぶようになりました。

――その後プロを目指されたのはどういった経緯だったのでしょうか。

大学の時に六大学麻雀リーグというものに出場していまして、それがモンドなどで放送されていたんです。その後、そのつながりで野口賞というタイトル戦で吉田光太プロと打つ機会があり、そこで自分もプロを目指してみようという気持ちになりました。

――なるほど、そういった経緯だったんですね。その後は日本プロ麻雀協会に入られて、Aリーグまでストレート昇級されたんですよね?しかもその記録はまだ破られてないとか。

まあ、記録上は…(笑)。

――あまりご自身では気にされてないんですね(笑)。そして、初タイトルがオータムチャンピオンシップですか。

当時はオータムチャレンジカップという名称でした。協会プロが一発裏無しを練習しようっていう感じのタイトル戦ですね。

――そして第12回でも同タイトルを獲得されたんですよね。オータムと協会ルールだと全く違うと思うのですが、打ち方を意図的に変えている部分などはあるのでしょうか?

大きくは変えていないんですけど、一発裏無しではリーチのみは絶対に打たないとか、多くの人がやっているであろうことは意識していますね。最近、雀風というか打ち筋もオーソドックスになってきました。元々、基礎があんまりできていないもので、基本的なところをおろそかにしないように気を付けていますね。

――そうだったんですか。では、話題を雀魂に移させていただきますが、雀魂を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

元々天鳳をやっていたこともあり、段位戦のような他プレイヤーと競い合う形が好きだったのでネット麻雀は結構やってたんです。雀魂も出始めたときに少しやっていたんですけど、本格的に始めたのは多井隆晴さんの影響だったんです。
解説のお仕事でご一緒させていただいたときに、雀魂やりなよって言われたのがきっかけです。

――その後魂天を目指したきっかけは何だったのでしょう?

最初は魂天なんてなれると思っていなかったんです。ASAPIN(朝倉康心プロ=最高位戦日本プロ麻雀協会所属)とかもっと他に魂天に近い麻雀プロもいましたし。ですがどうせやるなら、ということで本格的に取り組むようになりました。

――そして2021年の8月についに念願の魂天になられるわけですね。達成した瞬間はどんなお気持ちだったんでしょうか?

やっと終わった、解放されたという感じでしょうか。雀魂の対局はYouTubeで配信をしていて、魂天昇段を賭けた最後の段位戦(昇天戦)もYouTubeで生配信をしていたんです。
達成した瞬間、たくさんのお祝いコメントをいただいて、観ていてくれる方がいなければここまで続かなかっただろうと実感しました。

「つなちゃんねる!」にて生配信された魂天達成の瞬間。2着以上の条件で、自らの手でアガリを決めトップを決めた

昇天戦生配信のアーカイブはこちらからご視聴いただけます!

――応援してくれる方がいたからこそ達成できたんですね。長い道のりだったと思いますから、モチベーション維持も大変だったと思います。

ちょうどその時、麻雀のモチベーションが下がっていて、距離を置いていた時期だったんです。リーグ戦も嫌々行っていたくらいでした。
当時は仕事もしていなくてコロナの時期だったので基本家に引きこもりがちでしたが、ある時解説のお仕事をいただいたときに、自分の喋りのパフォーマンスが落ちていることに気が付き、このままじゃいけないと思って喋りの練習のためにYouTubeを始めたんです。
誰も見ていなくてもいいかというつもりで配信を続けていたら、ある日多井さんが自身のチャンネルで私のチャンネルを宣伝してくださいまして、そこで登録者が一気に増えたんです。その時から自分の配信を楽しみにしてくれる人や応援してくれる人が増えて、動画配信にやりがいを感じるようになってきたんです。

魂天はゴールじゃない

――なるほど。動画配信や魂天になったことで麻雀界でどんどん名前が売れてきたと思いますが、やはりお仕事は増えましたか?

ありがたいことにめちゃくちゃ増えました。どこのお店でもプロ初の魂天というのを押し出してもらえるようになりました。あと、雀魂公式さんからもお仕事をもらえたり。

――おお、それはすごいですね。今後の目標についてはいかがでしょうか?

プロとしての目標は…まあ自分の配信や解説を皆さんに楽しんで頂ければ一番いいんですけど、欲を出すならMリーグの解説とかですかね。あとはAリーグへの再昇級です。サボっていた時期がありますから、取り戻さないといけないので最近は研究会にも参加するようになりました。

――Mリーグの解説は知名度もぐっと上がりますからね。雀魂や配信での目標はありますか?

YouTubeは登録者1万人を目指します。雀魂は魂天になった直後にだいぶ休んじゃったので日本1位を目標にやろうと思います。

――また険しい道のりになると思いますが頑張ってください。最後に、麻雀ファンに一言お願いします。

自分の経験談からなのですが、麻雀を続けているといつか麻雀を好きじゃなくなったり嫌いになったりする時期があると思います。そんな時は無理に打つのではなく一旦麻雀から離れたりして、麻雀と良い距離感を保ちながら付き合っていってほしいです。楽しむことを忘れずに、麻雀が好きな状態を続けられるようにして頂ければいいと思います。

――綱川さん、本日はお忙しい中ありがとうございました!

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【ワンニャンclassic】最高位戦classicルールで行う珍しい配信リーグに、編集部員がゲスト解説で登場!

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【よつばリーグ】編集部員のチームは上位進出なるか⁉第3節の結果は‼

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近年ネット麻雀においては、プロアマ問わず多くの方が企画・配信を通して麻雀を盛り上げている。 10月9日(木)、第2期よつばリーグレギュラーシーズン第3節の対局が行われた。 よつばリーグには、月刊『麻雀界』編集部員で個人としてもYouTube配信を行う宮本一輝(日本プロ麻雀協会)も、「Just 5 Stars」というチームのリーダーとして参戦している。 ★宮本一輝 XアカウントとYouTubeチャンネルのリンクはこちら https://x.com/miyamoto728_npm https://www.youtube.com/@nanahoshi_roto 第3節は、White Devilsが抜け番となり、残る8チームで試合が行われた。 対戦カードは下図の通り。 第1試合A卓 宮本一輝選手率いるJust 5 StarsからはVPL4期生のみるるん選手が登板。 428LeagueからはVPL1期生で魂天のあさひなひなた選手が初登板で連闘。 並びはサンピン選手(Green Lancers)・あさひなひなた(428League)・みるるん選手(Just 5 Stars)・月冴

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【Mリーグ10/10】魔王覚醒の4000オール!/瀬戸熊2発の猛撃で快勝〈麻雀ch〉

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10月10日(金)のMリーグは2卓開催。ABEMA麻雀チャンネルでは、ファイトクラブ・雷電・ドリブンズ・フェニックスの対決。 1G目は東2局、ドリブンズ・太がファイトクラブ・佐々木から満貫をアガり、リードを得るも、南1局に佐々木が満貫を雷電・本田からアガりゲームは互角に。 平たい点数状況は南3局まで続いたが、ここで親番の佐々木が均衡を崩す4000オールの一撃でゲームセット。前ゲームと合わせチーム3連勝目となった。 2G目は序盤からドリブンズ・園田が2000-4000、4000オールと満貫2発で大量リードを築くも、雷電・瀬戸熊が《リーチ・一発・ツモ・タンヤオ・ピンフ・一盃口・赤赤》の倍満をツモアガリ。園田に親被りを喰らわせ僅差に迫る。 その後園田は5200をアガるも、ファイトクラブ・伊達がトップ目の園田から12000を直撃させ、伊達もトップ争いへ名乗りを上げる。 三つ巴の中、試合が動いたのは南1局2本場、伊達とフェニックス・茅森からリーチが入る中、瀬戸熊が タンヤオ赤3、変則4面待ちで全面衝突。3軒リーチになると茅森が一発で放銃。 《リーチ・一発・タンヤオ・ピンフ・赤3・

By 麻雀界編集部
【Mリーグ10/10】単騎待ちを味方に下石快勝!/小さな巨人の大きな一撃!〈麻雀LIVEch〉

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10月10日(金)のMリーグは2卓開催。ABEMA麻雀LIVEチャンネルでは、サクラナイツ・BEAST Ⅹ・風林火山・アースジェッツの対決。 1G目、試合が動いたのは東3局から、ドリブンズ・下石が七対子・赤の手をリーチしツモ、満貫のアガリで発進する。 数局後の南1局、サクラナイツ・阿久津が2巡目でテンパイ、即リーチをかけるも、アースジェッツ・逢川もとポンしのシャンポン待ちでテンパイ。捨て牌1段目にも満たない中で2人が激突。 この局は逢川が高目をツモり満貫のアガリ。トップ目に立つ。 しかし次局、下石が再び七対子をテンパイ、リーチすると程なくしてツモ。さらに会心の裏裏で跳満のアガリを決め再逆転。 オーラス、親の阿久津が満貫のアガリを決め下石に肉薄するも逃げ切り、トップとなった。 2G目は序盤から攻防が繰り広げられた。 東1局、親番のアースジェッツ・三浦の先制リーチに、サクラナイツ・堀がタンヤオ・ドラドラ赤の満貫テンパイ、BEAST・中田もドラポンの満貫のテンパイで3人が激突。山の残り枚数は三浦が有利だったが堀のアタリ牌を掴んでしまい、痛恨の放銃となった。 東2局は風林火山

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