若獅子戦50年の系譜―半世紀の歴史を胸に、レジェンドが卓を囲む
50年の歴史を刻んで今ここにレジェンドが集う
3月4日に、東京・池袋「快適麻雀空間リラックマ」において『若獅子戦50周年記念大会』が開催された。
出場者は久保谷寛氏、伊藤優孝プロ、井出洋介プロ、高見沢治幸プロ(本誌連載中)、熊谷聡一の各氏。半世紀の歴史を刻んできた若獅子戦の節目にふさわしく、麻雀界の歴史に名を残す面々が一堂に会した。
1976年、竹書房2冊目の麻雀専門誌「麻雀研究(ジャンケン)」で選り抜きの打ち手10名による百荘戦のタイトル戦「第1期最高位戦」がスタート。それを契機に各地で、百荘戦のリーグ戦が始まった。
その中で最も長く5年間続いたのが若獅子戦である。
当初は“渋谷百荘戦”と称し、渋谷界隈で麻雀打ちとして活躍していた久保谷寛氏が知り合いに声をかけ、渋谷・並木橋「東々」で開催されていたが、久保谷氏も参戦していた順位戦参加者が加わると若手のリーグ戦に発展していった。
当時の若獅子戦には本大会参加者の他、森山茂和プロ(日本プロ麻雀連盟会長)青野滋氏(前・日本麻雀101競技連盟理事長)、馬場裕一氏(故・麻雀ライター)など麻雀競技の発展に貢献してきたメンバーが多数参加していた。
この日の大会は熊谷聡一氏が発起人となり開催となったが、若獅子戦創始者で、“昭和最後の勝負師”といわれた久保谷寛氏も来場。
久保谷氏はこの若獅子戦主宰者だが、伊藤優孝プロとは実は中学の同級生であり、伊藤プロを競技麻雀の世界へ導いた存在としても知られる。
その久保谷氏と伊藤プロが、若獅子戦50周年という記念すべき舞台で再び相まみえた光景は、若獅子戦の歩みそのものを象徴するような、まことに感慨深いものがあった。
対局は、往時を知る者たちの思いを背負うかのような緊張感の中で行われ、記念大会にふさわしい熱戦が繰り広げられた。
そして、栄えある50周年大会を制したのは伊藤優孝プロ。若き日に久保谷氏に導かれ、競技麻雀の道へ足を踏み入れた伊藤プロが、この節目の大会で優勝を果たしたことは、まさに因縁と歴史の重なりを感じさせる結果であった。

大会終了後には懇親会も催され、折山彰氏、石川由人氏、菊地康平氏、片野雅彦氏、大槻和彦氏、葛西泰寛氏らも参加。
対局者とともに、若獅子戦にゆかりある往年の関係者が顔を揃え、半世紀にわたる歴史を振り返りながら親睦を深めた。旧交を温めつつ、当時の思い出や麻雀界の歩みを静かに語り合うそのひとときは、若獅子戦が紡いできた人と人との縁、そして歴史の重みをあらためて感じさせる、実に味わい深い時間となった。
若獅子戦50年。その長き歩みの重さと尊さを、対局と懇親の両面からしみじみと感じさせる、記憶に残る1日であった。

(※本レポートの若獅子戦は、日本プロ麻雀連盟主催の若獅子戦ではありませんのでご了承くださいませ)