コラム・講座

第5回『フォーム』と『場況読み』|エースの斬り口 目指せ頂点へ

今号では、RMUリーグ第4節で成功した一局を紹介します。 を切ってリーチするとダブルリーチ(以降はダブリー)です。 皆さんならどうしますか? ◆序盤の愚形テンパイは外す ダブリーをしないともったいないと感じる方もいるかもしれませんが、自分のフォームはあくまでもツモアガリを目指すことが基本です。 ダブリーの2ハンはリーチとツモで補うイメージで、テンパイを外して好形テンパイを目指します。 『テンパイが序盤でツモ回数が多いから愚形でもリーチする』のではなく、『序盤でツモ回数が多いから好形テンパイに組み直す時間があるのでテンパイを外す』といった考え方です。それが2ハンのダブリーでも変わりません。 あくまでも僕のフォームはツモアガリを目指すことなのです。 愚形でもリーチをすることで他家に対応させるといった戦術もありますが、僕の麻雀ではあまりその戦術は用いません。 特に序盤は、出アガリが期待できる字牌が待ちに絡むテンパイや三色や一通のような2ハン役が絡むテンパイ時に限ります。 実戦では打のダマテンとし、好形変化を求めました。 そして5巡目に以下の牌姿になりました。

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第5回「ラス目に厳しく打つ」|最強の思考 ネット麻雀攻略法

ラス目を浮上させない さて、今回は『ラス目に厳しく打つ』ということをテーマに書いていきます。 「天鳳はラス回避が大事!」と口を酸っぱくしてこれまで言ってきましたが、ラス回避のためには放銃を回避することや、大事な場面でしっかりと押し引きを考えること以外にもできることがあります。それが『ラス目に厳しく打つ』ことです。 麻雀というゲームの特性上、自分が何かラス回避の為に変わった行動をしなくても、展開によって自然と大きなラス目の他家が生まれることはよくあります。 そんな時には、ラス目を浮上させないように打つことで自分に迫ってくる危機を未然に排除することが重要になります。 具体的には、 ①ラス目の親を早く流す ②ラス目の仕掛けに対して甘い牌を降ろさない(絞り) ③場合によっては他家にアシストして局を進める などが挙げられます。 ①ラス目の親を早く流す これについては言わずもがな、ラス目が浮上する最大のチャンスである親番をサッと流してしまおうという方針です。 ラス目に親リーチを打たれたり高そうな仕掛けをされると、相当の手でなければ押し返すことは厳しくなってしまいます。できれ ばそうなる

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第4回「ラスを引かないための立ち回り方」|最強の思考 ネット麻雀攻略法

ラスが重いルール こんにちは、ASAPINです。 このコラムも4回目になりましたね。 そろそろ皆様に「天鳳とはなんぞや」というものが伝わってきたころではないでしょうか? 最近プライベートでは天鳳をずっと打っているんですが、なんと4人打ちではなく3人打ちばかりやっています。つい先日3人打ちで9段になりました! ドヤ(笑) (※本コラムが掲載された2015年9月号時点) 4人打ちと3人打ちのダブル天鳳位を真面目に狙ってみようかと思って絶賛鬼打ち中ですが…4人打ちの打ち方を忘れていないか少し心配です(汗) さて、今回のテーマは「ラスを引かないための立ち回り」です。 上の図をご覧ください。 天鳳名人戦第2節の僕の実戦譜です。 東2局で点数は少し動いているものの、まだ平場からそれほど外れてはおらず、下家の親が筒子のホンイツ気配の2副露。そして 南家の対面からリーチが入ったという状況です。 もちろん押せる手ではないのでオリ一択なんですが、安全牌はノーチャンスのも含めた3種類。 下家の親のホンイツに鳴かれそうなと、全員の共通安牌のです。 親の手も安くはなさそうなため、トッ

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第4回 フリテンと『フォーム』|エースの斬り口 目指せ頂点へ

◆打点バランスとは 今回では2015年8月1日に行われたRMUリーグ第4節で失敗した牌姿を使います ドラ1のイーシャンテンですが、皆さんは何を切りますか? テンパイチャンスだけを考えると、ドラ表示牌でが1枚見えているので打ですね。 ◆リャンシャンテンに戻す時とは? この牌姿は、何を切ってイーシャンテンに受けても好形のテンパイになりません。 好形テンパイを組む時に、愚形が2つ残るイーシャンテンはリャンシャンテンに戻すことが基本になります。 打としたらにくっつけば一通も見えますし、にくっつけばピンフの可能性が残るイーシャンテンになります。 ですが、この時は親番なので愚形でも構わないので先制リーチをしたいと考えてしまい、打としてしまいました。 7巡目にはツモで打、そして10巡目にはツモで次の牌姿となりました。 今度はフリテン含みではありますが、好形を残せるイーシャンテンになりました。 ◆フリテンは悪ではない 一般的にはフリテンはロンアガリ出来ないので嫌う人もよくいると思います。 ですが、テンパイ時にその受けが残っていた時に初めてフリテンになる

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第3回『フォーム』と『牌理』のバランス|エースの斬り口 目指せ頂点へ

◆打点バランスとは 今回は『フォーム』と『牌理』のバランスについての話をします。 打牌候補はといったところでしょうか? RMUリーグでの自身の牌姿ですが、が2枚切れていたこともあり僕の選択は打でした。 僕のフォームは、4面子1雀頭を門前でツモアガることを目指す打ち方です。 ですから、通常はを引いたら両面テンパイを逃す打とはしません。 その時は三色のカンチャンやシャンポンでリーチしようという、完全に打点バランスを意識した思考になっていました。 実際に345の三色が見えなければが2枚切れていても打とすることが多いのです。 ◆古久根プロの教え 「打点バランスは取るな」というのが、師である古久根プロの教えです。 とは言っても全く取らない訳ではありません。 打点を意識するあまり手役を追い、上手くバランスを取れずにアガリ逃しをするくらいなら取らない方が良いということです。今回の僕は、打点バランスを上手く取ろうとして良くない選択をしてしまいました。 ◆好形テンパイを組むために愚形テンパイを外す この牌姿では、打としても三色が完全に消える訳で

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第3回「完全順位制における押し引きとは」|最強の思考 ネット麻雀攻略法

天鳳での押し引き 前回は天鳳は完全順位制のゲームであり、着順ごとにもらえるポイントをしっかり意識して押し引きを考えようというお話しをさせて頂きました。 今回も似たようなお話ですが、「ラス回避という側面に捉われすぎると本質を見失うぞ!」というお話しをさせて頂こうかと思います。 他の麻雀ではなく、あくまで「天鳳」で勝ち上がるためのコツはといわれれば、やはり完全順位制という点とそれにともなう押し引きに偏ってしまいますね…(笑)。 同じようなことの繰り返しになってしまって退屈かもしれませんが、大事なことなので今回もお付き合いくださいませ! では画像を見てください、南3局の3着目ですが、ラス目の親からリーチが掛かってしまった局面 自分の手はかなりの良形イーシャンテンですが、リーチ宣言牌のをポンすればのテンパイで追いつくことが可能です。 ただし、出て行く牌は危険牌の こういう局面は非常によく出てくるのですが、 天鳳を少しかじった人やルールだけを聞いた人で「天鳳は放銃しなきゃいい」という考えに落ち着いてしまう方をよく見かけます。 果たして、本当にそうでしょうか? 勝負局の

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第2回「自分のフォームを重視する」|エースの斬り口 目指せ頂点へ

今号は前回の続きです。 この時はドラ表示牌でが1枚見えていたのと、が場に2枚とが場に1枚見えていて、ソウズの下目が安い状況。相手の手牌進行を遅らせるためにリーチをしたり、役もあるのでテンパイを取ってダマテンの選択を取るのは普通ではあります。が、僕の取った選択は切りのテンパイ外しでした。 場に安いソウズの下目の待ちにすることを考えたテンパイ外しで『フォーム』と『場況読み』を加味した選択です。 ◆『フォーム』とは? 僕が『フォーム』で意識することは、4面子1雀頭を門前でツモることを目指し、瞬間の損得を考えず長期的に良い結果が出る打ち方をすることです。 麻雀は同じ局面は来ませんが似たような局面はやってきます。 が、全ての局でベストな結果が出せる訳ではありません。ですから、長い目で見た時に得な選択をし続けるのです。 よく言われる雀風という言葉が、僕が言うフォームに近いものですね。フォームを重視して結果を残しているトッププロですぐに思い浮かぶのは、最高位戦の村上淳プロです。 ◆『場況読み』とは? 場況読みとは、捨て牌から相手の手牌を想定し、山に残っている牌やその後の展

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第2回「完全順位戦における戦い方」|最強の思考 ネット麻雀攻略法

完全順位戦とは 第1回目のコラムはいかがでしたでしょうか? 今までネット麻雀に興味がなかった方に、少しでも天鳳に興味を持って頂けていると大変うれしいです。 さて、第2回となる今回は『完全順位戦の考え方』について書いていこうと思います。 『完全順位戦』という言葉を知らない方のために、まず意味の説明から入っていきましょう。 巷でよくある一般的な麻雀のルール(収支戦と呼ぶことが多いです)では、持ち点に順位点やオカが加算・減算されて最終的なスコアが決まることがほとんどです。 この場合、例えば同じトップでも30000点のトップと60000点のトップではスコアが大きく違ってくるというものになります。 同じトップでもなるべく大きいトップを、同じラスでもなるべく小さいラスを狙うことに意味があるルールです。 それに対し、『完全順位戦』とは、持ち点に関わらず着順によって与えられるスコアが常に一定となるルールの事を指します。例えばトップを取れば常に+50点、2着なら+20点、3着なら±0点、4着なら△70点、というような固定の点数がそれぞれ加算・減算されることになります。 大トップは必要なし

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第1回「オンラインの仕組みを考えた戦術」|最強の思考 ネット麻雀攻略法

オンライン麻雀『天鳳』とは 麻雀界をお読みになっている皆様、初めまして。 新しく戦術コラムを連載させて頂くことになりましたオンライン麻雀『天鳳』の初代天鳳位・ASAPIN(アサピン)と申します。よろしくお願いいたします。 『なんじゃそりゃ?』と思われた方も大勢いらっしゃると思いますので、まずはそのあたりの説明と、私の主戦場である『天鳳』の特徴・戦術について少し触れていきながら第1回のコラムとさせて頂きたいと思います。 さて、ではまず『天鳳』とは何か? 『天鳳』はPCから遊ぶことのできる『オンライン対戦ネット麻雀』です。 実際の卓や牌を使って遊ぶ麻雀と違い、PCとほんの少しの知識があれば誰でも家から麻雀を楽しむことができます。 そして、『対人』と名の付く通り、コンピューターと対戦するのではなくネットを介して人と対戦することができます。 この天鳳には段位システムがありまして、全てをお伝えしようと思うととても長くなってしまうので割愛しますが、非常にストイックな麻雀を楽しむことができます。 最高峰レベルの卓も存在 特に最も参加条件の厳しい『鳳凰卓』にはとてもレベルの高い打ち手が

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第1回「強くなるということ」|エースの斬り口 目指せ頂点へ

麻雀界を読んでいる皆さん、はじめまして。RMU所属の谷井茂文と申します。 戦術論を僕に書いてほしいと編集部からオファーが来て、今パソコンに向かっている最中ですが、皆さんのご期待に添えるか不安で仕方ないというのが正直な気持ちです。 もちろん、僕が持っている知識や考え方を全てこのコーナーで紹介していきますので、皆さんに僕の連載を読むのが楽しみと言って頂けるように精一杯頑張りたいと思います。 今回は第1回ということで、自己紹介がてら僕のことを話し、少しでも『谷井茂文』に興味を持ってもらえたら幸いです。 師匠・古久根英孝プロとの出会い 僕がまだアマチュアの頃、当時最高位戦日本プロ麻雀協会にいてトッププロとして有名だった古久根英孝プロ(ノンラス打法と呼ばれた打ち筋で最高位を3期獲得)が開催していた私塾『古久根塾』の門を叩きました。 そこで古久根プロの麻雀に接するうちに、その圧倒的強さと論理的な麻雀に憧れを抱くようになり、その背中を追いかけるために最高位戦に入会したのがプロになったきっかけでした。 入会して2年経った時にRMUが創設され、古久根プロが移籍すると同時に、RMUに移籍しまし

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第15回:初級編まとめ ~麻雀ビギナーが心がけること|「ワンポイント講座」

ここまで、14 回にわたって麻雀の初級講座で活かせるワンポイント講座をお届けしてまいりました。 今回はこれまでの連載から要点をおさらいしつつ、「ビギナーの方が心がけること」をまとめてみます。 1. 鳴かずにじっくり手を育ててみよう 例① 5巡目という早い段階にしてこんな形の1シャンテンになりました。 ここからはかを切っていくのがセオリーなのですが、大事なのはその後。 上家が切ったやに「チー」の声をかけていませんか? この手は、鳴いてしまうとタンヤオ・ドラ1のわずか 2000 点で終わってしまいますが、メンゼンで進めた場合、リーチやピンフがついたり、またツモアガリしたり裏ドラも乗ればハネマンクラスの打点がかなりくっきりと見えます。 また鳴いてしまうと、他の人からリーチがかかったとき、自分の手は例①のタンヤオ牌のオンパレード。しかもこれから何巡もツモる危険牌を安全牌もなしにたった 2000 点のために全て押さないといけません。 ただ、マンガン・ハネマンのテンパイというリターンが大きければやる気になりますよね。 2. 迷ったらリーチ!でも残り枚数には気をつ

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第14回:チートイツ? トイトイ?②|「ワンポイント講座」

前回は手牌でトイツが増えてきた時、チートイツにしたほうがいい例を挙げてみました。 今回は逆に、ポンしてトイトイに向かったほうがいい場合を学んでいきます。 ◆トイトイにした方がよい場合◆ 1. 役牌が 2 種類以上トイツになっているとき チートイツは、そのトイツになっている字牌が役牌であろうとなかろうと点数に変わりなく、ドラがない「チートイツのみ」はたったの1600 点(親でも2400 点)です。 しかしトイトイなら、《役牌・役牌・トイトイ》でお手軽に4ハン=マンガンが狙えます。 “自風・場風・三元牌” いずれか役牌が2種類以上ある時はポンしていくのがいいでしょう。 例① 🌟ポイント「役牌は役牌らしく3 つにしてあげよう!」 2. ポンしたい牌が鳴きやすい牌ばかりの時 例② 前回、3 ~ 7の牌はみんながシュンツを作る上で使いやすい牌だ、ということを書きました。 ですので逆にそれ以外の牌、切られやすい 1・9・字牌はもちろんのこと、また比較的端寄りの 2・8の牌もトイトイ向きの牌。 これらが多めにトイツだったらポンしていくといいでしょう。 3. あわよ

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第13回:チートイツ? トイトイ?①|「ワンポイント講座」

手牌でだんだんトイツが増えてきて、チートイツにしたほうがいいのか、ポンしてトイトイに向かったほうがいいのか、迷うときありますよね。 今回と次回はそんなトイツやコーツ手の構え方を学んでいきます。 ◆チートイツにした方がよい場合◆ 1. 既に5トイツ 配牌や早い巡目で手牌にトイツが5組ありイーシャンテンなとき、ここからトイトイに進もうとどれかの牌に「ポン」をかけるとリャンシャンテンに戻ってしまいます。 テンパイから遠ざかってしまうのでポンはしないほうがいいでしょう。 例① 2. ポンしたい牌が鳴きづらい牌 例② トイトイは「ポン!」をしていくことが前提の役です。 このあとたまたまアンコになってくれればいいのですが、なかなかそううまくはいきません。 一般的に、数字の3~7の牌はシュンツを作っていくうえでとても使い勝手のいい牌ですし、ドラは打点のタネ。 切られる可能性が他より低いこれらの牌ばかりがトイツのときは、トイトイにはしないほうがいいでしょう。 3. シュンツの期待ができない配牌 配牌を開けたらなんとびっくり、ペンチャン、ペンチャン、カンチャンの 3トイツ…

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第12回:ヤミテンの有効な使い方②|「ワンポイント講座」

前回はヤミテンのメリットとデメリットを比較してみました。 時にはぐっとリーチしたい気持ちを押し留めるのも大事、ということに気付けたと思います。 では今回は、具体的にどういうときにヤミテンに構えるのがいいのか学んでいきましょう ◆ヤミテンにした方がよい場合◆ 1. 手変わりが見込める場合 残りのツモ回数にもよりますが、目安としては手牌が1つ変わることで2ハン UP が見込めるなら手変わりを待ってもいいと思います。 例①:三色同順の手変わり 待ちでタンヤオ・ピンフ・ドラドラの満貫のテンパイですが、 が来れば三色同順の2ハンアップし跳満になります。 例②:ドラ+1ハン役の手変わり 待ちの平和・ドラ1、2000 点のテンパイですが、 ドラのが来ることでタンヤオ・イーペーコーとドラの3ハンアップが狙えます。 2. 場に見えすぎている待ちの場合 河やフーロに欲しい牌がたくさん切られたり見えているときは、ツモアガリもロンアガリも期待できません。 ましてや、もしリーチをかけたあとに相手から追っかけリーチが飛んでこられると放銃する可能性がぐっと高まり

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第11回:ヤミテンの有効な使い方①|「ワンポイント講座」

第9回・10 回では「リーチの有効な使い方」と題して、勝利にはリーチを上手に使うことが近道だ、というお話をしました。 では、逆にどういうときには「リーチ!」と言わないほうがいいのか、今回はそんな「ヤミテン」にするメリットとデメリットを学んでいきましょう ◆ヤミテンのメリット◆ ①出アガリしやすくなる デメリット①でも説明しますが、他に手役があればリーチせずともロンアガリが可能です。 「リーチ」と言っていたら止められていた牌も、ヤミテンにすることによって相手の「まだ大丈夫かな……?」という気持ちを誘い、アガリ牌を切ってくれる可能性が高まります。 ②「やめる」ことができる リーチをかけたらその後ツモ切りしなければいけませんが、ヤミテンの場合は場合によってテンパイを崩す選択ができます。 たとえば、ヤミテンでテンパイしていた時に相手から「リーチ!」と言われ、その一発目にツモってきた牌が役牌のションパイのドラ……。 もし先にリーチしていて追いかけられ、一発でシャンポン待ちに当たったら、〈リーチ・一発・役牌・ドラ 3〉の跳満の放銃、これは痛すぎますよね…。 リーチと言わなかったが

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第10回:リーチの有効なかけ方②|「ワンポイント講座」

前回はリーチのメリットとデメリットを比較してみましたが、リーチを上手に使いこなすことが勝利への第一歩という事に気づいたと思います。 今回は、具体的にどういうときにリーチをかけるのが良いのか学んで行きましょう。 ◆リーチをかけた方がよい場合◆ 1. 待ちが広い場合 リャンメンや3メンチャンなど、待ちが広く、ツモアガリが期待できるような場合。 ツモる可能性が高いと判断したわけですから、相手から出ることを期待するよりも、リーチをかけて、一発や裏ドラで点数を高くすることを考えた方がよいでしょう。 2. 役がない場合 ただし、役がなければなんでもリーチというわけではありません。待ちが悪く、さらに点数が安い手で、役がないからとリーチをかけるのは危険です。 3.リーチをした方が、アガリ牌が出やすそうな場合 1枚切れの字牌のシャンポンやスジが引っかかっている場合など、リーチをして捨て牌を注目させることにより、アタリ牌が逆に出やすくなることがあります。 相手を「オリよう」という意識に追い込み、中途半端にオリに向かったところを狙い打つわけです。 4. 点数を倍にしたい場合 ヤミテンで3900

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第9回:リーチの有効なかけ方①|「ワンポイント講座」

麻雀のアガリ役の中でも最も人気があり、有効なのがこのリーチです。 リーチは、使いようによってはもの凄い破壊力を発揮しますし、使用法を間違えると危険でもあります。 今回はリーチのメリットとデメリットを理解し、上手く使い分けるコツを学習しましょう。 ◆リーチのメリット◆ 1. 役がつく リーチ以外に役がなくても、リーチの1ハンがつき、出アガリできるようになります。 2. 打点力が増す リーチをかけることによって、無条件に1ハン増し、一発・裏ドラがつく可能性があります。 ※高度な戦法として、「相手をオロすためのリーチ」というものも考えられますが、対人的な戦略ですので、今回の講座では省かせていただきます。 ◆リーチのデメリット◆ 1. 防御ができなくなる リーチをかけると、アガリ牌以外のすべてをツモ切らねばならず、反撃にあったときも、オリることができなくなります。 2. テンパイがばれる 当然のことながら、相手にテンパイをばらすことになります。必要以上に警戒され、アタリ牌を止められるおそれがあります。 この手はカンでテンパイです。が2枚で役牌にならないのですが、 リー

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第8回:テンパイ気配を感じよう|「ワンポイント講座」

◆まず相手がテンパイかどうかを判断しよう◆ 相手がテンパイしていなければ、どんな牌を切っても当たることはありません(鳴かれることはあります)。 では相手がテンパイしているのは、どういったときでしょうか? 1.リーチが掛かったとき 2.3フーロ・4フーロしたとき 3. 一色手をしている人が、字牌やその色の数牌を余らせてきたとき 4. 場に強い牌を切ってきたとき(ダブ東・ドラ) 5. テンパイ濃厚(確実)の人に対し、その人の危険牌を切ってきたとき →リーチの現物待ちであることが多い(食い仕掛けている人が突っ張っている場合は、その信頼度がやや落ちる) 1~3は比較的わかりやすいテンパイなのに対し、4・5はテンパイかどうかの判断はしづらいものです。 ◆危険牌を打つことが悪いわけじゃない◆ リーチに対し、危険牌を打ったとき「よくそんな強い牌を切るなァ」などと言われることがあります。ただ、自分に勝負するだけの手が入って、放銃する覚悟を伴った打牌であれば、全く問題ではありません。 むしろ 1. 相手のテンパイに気付かなかった 2. 自分の手が、明らかに勝負手じゃなかった などで放

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第7回:「鳴き」を利用した手の進め方|「ワンポイント講座」

鳴きは大変便利ですが、鳴けばスピードアップするとばかりに、なんでもかんでも鳴いてしまってはいけません。あまりいい結果は出ていないハズです。 鳴けばその分手牌が少なくなり、おのずと有効牌の枚数も減ってきます。 鳴きにも順序がありますので、今回はそれを覚えましょう。 ◆愚形を処理して好形を残す◆ 鳴き仕掛けの基本は、愚形(カンチャン、ペンチャン、シャンポンなど、受け入れ枚数が少ない部分)から仕掛けて、好形(リャンメン、3メンチャンなど)を残すのがアガリに近づく鳴き方です。 例題を見てみましょう。 例題1 このような手で、やからチーするというのはちょっと損です。 別に鳴かなくても自分でツモる可能性が高いですし、 鳴いた後どれを切ってよいか迷うというのも困りものです。 上記の手牌なら、カンやカンから鳴いて、 残った方のカンチャンを切っていくのがよいでしょう。 鳴いて手牌が少なくなった上に、手の中が愚形だらけだというのは危険。 鳴いたらサッとアガり切ってしまわないといけないのです。 🌟ポイント①「受け入れ枚数が少ないターツには鳴きを利用しよう」 ◆基

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第6回:「鳴き」を利用した手の進め方|「ワンポイント講座」

これまで、配牌からどのように手を進めるのか、手役はどう狙っていくのかを講義させて頂きましたが、手をアガリに向かって進める中で、【鳴き】を上手に使えれば一層アガリへ近づくことにもなります。 ですが、なんでもかんでも鳴いてよいというワケではありません。 今回は、鳴いたほうがいいか鳴かずにメンゼンで進めたほうがいいかの選択について学習しましょう。 ◆鳴いた方がよい場合◆ 基本的に、以下のような場合は鳴いた方がよいでしょう。 ①鳴いて点数が高くなる場合 チンイツやホンイツ、あるいはトイトイなど鳴いても高いアガリが見込める場合は、積極的に鳴いていって大丈夫です(もちろん鳴かない選択肢もあります)。 ①の手は、をツモるとテンパイしますが、それだとただの役無しテンパイで、アガっても打点が見込めません。 それならば、をチーしたり、をポンし鳴いて手を進めていけば、ホンイツ・役牌という手役を作ることができ、それなりの打点も見込めます。 🌟ポイント①「鳴く場合はそれなりの点数が見込めるようにしよう」 ②牌の枚数が少なくなって、やむをえない場合 ②の手は、タンヤオ・三色

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第5回:手の進め方と手役狙い|「ワンポイント講座」

前回、配牌をもらってからの第1打について講義させて頂きましたが、孤立している牌を切るにしても、手役に絡むかどうかを考えることが重要とお話させて頂きました。 今回の講義は、そこから具体的にどのように手を進めて行けばよいかを考えていこうと思います。 例題1 この手はどうでしょうか? 5・6・7の三色や、ピンズが多いのでホンイツも狙える手格好ですが、そこにツモって来たのが。  何を切るか迷いますが、ホンイツを狙ってツモ切る手もありますし、ピンフ・三色を狙ってやを切る手もあります。 ただどちらの選択をしても、かならず裏目を引くこともありますので、大事なのは自分の決断を後悔しないことです。 🌟ポイント①「自分の選択の裏目を引いても後悔しないこと」 例題2 この手はどうでしょうか? ソーズがたくさんありますし、巡目も早いのでソーズの染め手に向かいたくなりますが、ツモですでにマンズが1メンツ出来ましたので、ここは強引に染め手に向かわず手なりで進めるのがベストです。 “手なり”とは、手役をあまり意識せず素直にメンツを作っていく打ち方のことを言います。

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第4回:配牌からの第1打の選び方|「ワンポイント講座」

これまで、孤立牌の処理についてやターツの優劣について学びましたが、今回は配牌をもらった時の第1打の選び方について学びましょう。 配牌を取ったら、ただいらない牌を切る、というのでは上手になれません。 配牌にあった手役を想定し、第一打を選ぶようにしましょう。 例題1 この手の場合は、一見、やが不要牌に見えますが、役は何が見えるでしょうか? 役は役牌・567の三色などが狙えそうです。そこを少し意識しながらオタ風のから切るのがいいでしょう。 例題2 この手はどうでしょうか?孤立している字牌がなく、結構いい手牌です。 まず、完成しているところや連続しているところを探して、その後どの牌を切るのがいいのか考えてみましょう。 ◆完成しているメンツ→・ ◆リャンメンターツ→ ◆雀頭→ 上で挙げた部分を抜き出して考えると、孤立している端牌はとです。 ドラがなので、ドラを引いたときリャンメンターツが出来るように、から切りましょう。 ちなみに、手役はピンフやマンズの一気通貫が見えます。 🌟ポイント①「配牌をもらったら関連しているターツを分けてみる」 例題

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第3回:ターツを嫌う順番|「ワンポイント講座」

前号では、孤立牌の残し方を学びましたが、配牌にたくさんあった孤立牌も、何巡かツモ→捨てを繰り返すうちになくなってきます。 そのうちメンツやターツが増えてくると、不要なターツが出てきます。 ちなみに、メンツは3枚の牌が順番通りか同じ牌になったもので、ターツはその一つ手前の2枚の状態をいいます。 それでは、どのターツから切っていくべきなのでしょうか。 まずリャンメン・ペンチャン・カンチャンターツの中で、どれがメンツを作りやすいかを考えてみましょう。 ターツの種類 1️⃣◆リャンメンターツ 例) この場合、かが来ればメンツになるので、メンツが完成する牌は2種類です。 2️⃣◆カンチャンターツ 例) この場合、が来ればメンツになるので、メンツが完成する牌は1種類です。 3️⃣◆ペンチャンターツ 例) この場合、が来ればメンツになるので、メンツが完成する牌は1種類です。 というように、メンツが出来やすいターツは、リャンメン>カンチャン・ペンチャンです。 なるべくリャンメンターツを残し、カンチャン・ペンチャンターツを嫌いましょう。 🌟ポイント①

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第2回:孤立牌の残し方|「ワンポイント講座」

前回ではメンツの作り方を学びました。麻雀の基本は3枚の組み合わせを作ることですからね。 しかし、3枚の組み合わせも、もとは1枚の牌から構成されます。 関連する牌が他にある牌は、それぞれ組み合わせていけばいいですが、単独の牌=孤立牌が複数あったとき、どれを残してどの牌を切っていけばいいのか学んでいきましょう。 例題1 早速ですが上の例題を見てください。 2つのメンツと2枚組のアタマがある手牌ですが、孤立している牌は、、の3枚ですね。 捨てる牌はこの3牌のうちどれかになると思いますが、どれを切るのが正しいでしょうか? にはの仲間の牌があり、にはという仲間の牌があります。 しかし、にはしか仲間の牌がありません。 従ってここではを切るのが正解になります。 🌟ポイント①「3~7>2・8>1・9>字牌」 それでは次の例題はどうでしょうか? 例題2 この手はあと1枚有効牌が来ればテンパイする、いわゆるイーシャンテンという形です。 孤立牌はとですが、この場合は、を引いてもとして使えるので、はいりません。 そして真ん中の牌は、他の人も必要としているこ

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第1回:メンツ作りの基本|「ワンポイント講座」

今回から初級麻雀講座を連載させて頂く中島聡一郎です! 最初は誰でも知っている内容を書かせて頂きますが、今後は教室でもあまり触れない内容も紹介出来ればと思っています! さて、今回は、手牌14枚を使ってメンツの効率のよい作り方を勉強していきましょう。 例題1 早速ですが上の例題を見てください。 すでに2つのメンツと雀頭できている形です。残る3つの2枚組(ターツという)のうち、どれを切ればいいのでしょうか? すでに2メンツ1雀頭できている1シャンテンの形です。残る3つのターツのうち、どれを切ればいいのでしょうか? 3つのターツはそれぞれリャンメン、ペンチャン、カンチャンとなっています。カンチャンはリャンメンへの手変わりが1手なのに対し、ペンチャンからリャンメンへは2手必要です。 よって、ここでは最もメンツになりにくいペンチャンターツの落としが正解となります。 🌟ポイントその1「リャンメン>カンチャン>ペンチャン」 もちろん、次にツモってくる牌はわかりませんので、8枚あるより先に4枚のをツモってくることもあります。いわゆる「裏目」です。 しかしこれは確率にすれば3回に

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